特徴
一般的に、「小水力発電」あるいは「マイクロ水力発電」とは出力1000kW以下の水力発電を指します。最大のメリットは水の流れさえあればどこでも発電できるという点です。従来の水力発電のように大規模に発電するにはそれなりの水量が必要ですが、小水力発電では小河川、用水路、砂防ダム、水道施設など、比較的少ない水量で発電することができます。新たにダムなどを造る必要がなく、川などの水の流れを止める必要がないため、自然環境への負荷が少ないのが特徴です。また、地域で必要とする電力を地元で発電し賄うという地域密着型の発電を行うことが可能になります。
しくみ
高低差と水の位置エネルギーを利用し、高いところから低いところへ水が流れる際の運動エネルギーで水車やタービンを回して発電する方法です。川の流れをせき止めることなく、そのまま発電に利用する「流れ込み式」、電力消費の少ない時間帯に水を一時的に貯めておき、電力消費のピーク時に多くの水を流すことで発電量を増やす「調整池式」などがあります。
防災用携帶給電機
在宅医療機器利用者や避難行動要支援者に電力を届けることが可能です。病院やコンビニの駐車場などで電気炊飯器や携帯電話、パソコンの充電に利用できます。
振興費
(売電事業者からの収益還元)
水利権の許可や発電所建設への地元協力のお礼として、売電収益の一部を還元します。地域活性化の資金確保や、地域雇用の創出、農業収入として活用できます。
教育
(自然エネルギーの普及啓蒙)
見学者に対して除塵→取水→導水→発電→帰水の、身近な水による水力発電プロセスの実地での観察体験を提供できます。特に発電部においては電気エネルギーの大切さを学び、除塵装置においては河川環境の保護などの環境学習を体感することが可能です。
発電事業開始までのプロセス
計画策定
・発電量シミュレーション
・施設概要設計
・収支計画作成
・補助制度活用検討
手続き・折衝
・地域住民との対話
・許認可、届け出対応
・行政折衝
資金調達
・事業計画策定
・金融機関折衝
・補助金申請
設計・建設
・施設設計
・建設施工管理
・工程管理、調整
運転開始
保守・維持
・メンテナンスの実施